忘れられたバラ/デライト

新しく作出されたバラは、美しいだけでなく耐病性や四季咲き性なども強化されて、なお一層育てやすくなっていたりして、年々バラ愛好家も増えているのではないかと思う。
これまでオープンガーデンに来て下さった方の中には、もしかしたらそういう新しいバラを見られるか?!という思いで来られた方もおられたことだろう。それなのに、我が家のバラを見て「このへんのバラ、ぜーんぶ知ってるぅ~」みたいな感じだったかもしれない。「○○は、ありませんか?」と聞かれたりするが、新しいバラだと名前自体を知らないことが多いので、どんなバラかさえも分からなかったりする。とにかく我が家のバラは、オーソドックスな、作出が古いバラが多い。実のところ、ネットで名前を調べてもほとんど情報が出て来ないバラもいくつかある。そういう忘れられたようなバラでも、美しく優秀なバラはあるのだ。今日紹介するのはそんなバラ「デライト」だ。

デライト

「デライト」です、と名前を言うとすぐに「えっ、これダブル・デライトですか?」って聞かれることが多いが、ダブル・デライトではなく「デライト」というバラだ。
本当に、どこにでもあるような色と形のバラなのだが、じっくり見ると本当に美しいバラだ。目立たないため、他のバラに目が行って見過ごされがちだが、「デライト」の良さは、ここ10年以上育ててみて、年々その良さが分かってきた気がする。
過去のブログ(2013.06.14⇒)でも1度取り上げたことがあったが、それっきりほとんど写真も撮ることなく、撮っても取りたてて記事にすることなく今まできた。※ダブル・デライトは花が全く違っていて、うちにもある「ジュビレ・ドゥ・プランス・ドゥ・モナコ」とよく似ているバラだ。

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デライト

分類/LFC/ラージ・フラワード・クライマー
習性/完全四季咲き
花径/7cm
花形/丸弁平咲き
樹高/2m
とげ/ふつう
香り/強香
性質/強い

「デライト」の優秀さは、つるバラでありながら短く切っても非常に良く開花するので、ブッシュローズとしても扱えることだ。我が家では始めの7~8年はずっと切り詰めて咲かせていたが、毎年しっかりとしたシュートが沢山出るので、数年前から株の一部分は切り詰め、一部は誘引して咲かせている。

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植えている所も、シャラノキの後ろなので庭の方からは見えづらい。道路側からは見えるけれど、他のバラに押されてます!みたいな、本当に目立たないバラだ。でも、その美しさは何とも言えない優しい色合いと、整った花型にある。サーモンピンクを含んだ薄いピンクの丸弁平咲きだが、咲き始めはフリル咲きのように見える。そして、とても濃い照葉が、一層美しさを引き立てているのだ。房咲きになり花保ちも良いし、つるバラなのに完全四季咲きでもある。

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こんなに美しいバラなのに、これまでなかなか愛でてもらえなかった「デライト」。今年は庭を見に来る人も少ないけれど、その分しっかり世話をしてやろうと思う。

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追加:5月16日のデライト
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