久しぶりに、タティング研究
私がタティングレースを始めたのはもう20年ほど前になる。本業のパーチメントクラフトに出会うよりも前のことだ。本屋で見つけたタティングレースの本を見て、やってみたいという気になった。近くの手芸店に行って「タティングレースのシャトル」があるか聞いたら、店の人は全く知らなかった。「こんな形のこんなもの」と説明すると、なんかそんなのがあったような...と言って編み物のコーナーに案内してくれて、無事にシャトルを見つけることが出来たが、店の人は「使い方はわかりません。」と言っていた。本当に当時は誰もタティングレースを知らなかった。私は一人で黙々と独学していたが、本だけでは分からないことも多く、教えてくれる所がないか探したが、(私が探した範囲では)福岡のみならず九州には1軒も教室は見つからなかった。当時からパソコンは使えていたが、今のような動画などはなく、タティングレースを検索して見つかるのは外国の人でタティングをやっている人のホームページ位で、フリーパターンなどが手に入る程度だった。それでも、分からないところの答えが見つからないかと必死で探したものだ。「クルーニーリーフ」の編み方や、ケルティック模様の編み方なんかもその頃の海外サイトで覚えた。
あれから約20年、今ではタティングレースは結構メジャーになってきて、知っている人も増えた。本も沢山出ているし色々な人が動画も出しているので、参考にしている人も多いだろう。でも、本に全てが載っているわけではないし、動画でも紹介されないようなマイナーな技法もある。本にあるような一般的な方法に、そういう技法を組み合わせつつ作品を作ることで、作品がより美しく仕上がると私は思っている。
オリジナルメソッドで作る「デイジーピコットのチャーム」
最近作った「デイジーピコットのバックチャーム」はシンプルな作品に見えるが、普通に作るとなぜか美しくできない。自分で考えたデザインなのに綺麗に出来ないのは情けない!
「デイジーピコット」部分の技法は、色々な本で紹介されているので普通に編めるが、これをチャームにするため、この形のモチーフにするのが結構大変だった。構造はすごく簡単そうに見えるのに、かなり工夫をしないと綺麗に仕上がらない。綺麗に仕上げる方法を色々試しているうちに3日もかかってしまったが、やっと納得のいくものが出来た。このオリジナルメソッドは結構ややこしいが、久しぶりに研究できて楽しかった。
私は、カワイイ系はあまり好まないが、これはなんか気に入っている。