バ組のバラ道

バラはなんとも不思議(?)だ。
「バラ色」という言葉は、「バラ色の人生」という言葉に代表されるように、幸せの中でもとりわけ絶頂期のことを指して用いられることが多い。

それで、バラで埋め尽くされた園路....などと言われると、
「こりゃまた、どんなにきれいな所ぢゃろう!」と(なぜか年寄り言葉になってしまうが....)
極彩色の風景が目の前に浮かんできて、「一度は行ってみたいものぢゃ!」と思わずにはいられない。しかし....

バラ色ってどんな色?

あ~それがですね~、このバラがですね~、
「イバラ」っちゅうバラなんですよね~、と言われると
途端に目の前の景色はモノクロになり、黒々とした太い幹に、
トゲトゲが、トゲトゲトゲーっ!とからみあって、なんかもう、
絶対そんなとこ行きたくない!-と誰もが思ってしまう風景に
一変してしまうのだ。

同じバラでありながら「イバラ」という言葉は「イバラの道」に
代表されるとおり、困難や苦痛の多い人生を指して用いられる。
この「イバラの道」という道のことは、誰もが聞及んでいるだろう。
それを通ってみたという方もおられるだろうし、「いや、まだどす。」という恵まれた方もおられると思う。  しかし、バラの道-バラ道、という道の定義はまだ聞いたことがない。

これがバラ色?

バラの道は、極彩色の「バラ色の道」だろうか。
それとも「イバラの道」だろうか。
人は、それをどのように通っていくだろうか。
ここで語るバラの道は「バラ好きよ~」組-のバラ道、である。
バラ専門家、バラ愛好家の方々は、別の道をお通りになることでしょう。

「バラ好きよ~組」のバラの道(バ組のバラ道)

  • バ組/予備軍の生活
    「バラ好きよ~組」(以後バ組と言おう)の予備軍は、大抵は、花好き、植物好きであるが、ものすごく手のかかることは「いや」。楽して得取れ?!の精神で生きている。
    とりあえず庭に、なるべく「手のかからない」と言われている植物を、時々買ってきて植えたりするが、植えっぱなしなので、大抵はざっと一通り花が咲いてそれで終わり。
    花柄摘みや切り戻しなどして、長い間花を楽しむ-と言うことなどはめったにない。
  • バラ道の形成期
    バ組予備軍は、一応、花が好きなので、近所や色々なところできれいな花を見たりすると、
    きれいですね~
    「なんて言うお花ですか~」とか「どんな風に育てるんですか~」とか、
    聞いてみたりはする。
    ...が、それを本気で買ってきて、植えてみよう!とはほとんど思っていない。
    むしろ、質問はしたけれど、
    「あ~、これね~。きれいな花だけど手入れが大変なんですよ~」などという
    「お勧めできませんわよ~」の後ろ向き×(バツ)回答を、内心期待している傾向がある。
    もっと言えば、「難しい」とか「大変」とか言う言葉を聞きたがっているとも言える。なぜなら、どんなに美しい花でも「大変なら、私には無理ね~」とあきらめる口実ができるからだ。
    以前に書いた、「バラは大変でしょう!」の質問にもつながることだ。
    「大変ですよ~」と言われることで、バ組予備軍は「ほっ」とするのだ。
    彼らの中には、常に「きれいな花、よかね~」と「めんどくさい」のせめぎ合いがあり、
    「めんどくさいが勝って欲しい願望」が潜在している。
    しかし一方で、「安い」「簡単」「ずっと咲く」などの言葉にはかなり弱いので、
    これらの言葉が聞かれると、「植えてみようかな~」という気になることも!
  • 一念発起期
    ながーい形成期の間に、バ組予備軍は「ひとんちの庭」で指をくわえて何度もバラを見、
    「大変でしょう?」と質問をし、その度に「私には無理!」と言い聞かせていたはずだ。
    「バラは大変だ!」と結論を下したのだから、もう質問しなければいいのに、
    それでも「ひとんちでバラを見る度に、大変でしょう?と質問している自分」に、
    いつしか気づく時がやってくる。
    あたしって、バラが好きなのだ....、なんかしらん、とにかくバラを植えてみたいのだ....、
    という自分の気持ちに気づく時がやってくるのだ。
  • 分岐点
    実は、ここで大きな分かれ道が待っているのだが、バ組予備軍はそれをほとんど意識しない。
    -というか、意識しない人が「バ組」である。
    この分かれ道とは「調査」か「購入」かである。
    しかし、彼らにとってはそんなめんどくさい2つの道などありはしない。
    バ組予備軍は、(本人によると)苦悩と困難を乗り越えて、つまりイバラの道を乗り越えて、やっと「バラを植えてみる気」になったわけだ。←実際はほとんど何もしていないのだが....
    こんなに苦労して、やっと「バラを植えてみる!」と決意したことは、バ組予備軍にとって、非常に大きな一歩なのである!これ以上何を悩むことがあろうか!いざ、すすめ!
    ....とばかりに、バラを買いに行くのだ。←いきなりですか!-いきなりですよ!
よかっちゃろ
いいんですか~調べなくても...


  • バラ好きよ~組、決定!
    確かに、バ組予備軍も、買う前にちらっ!とは思う....
    「どんなバラがいいのだろう...調べなくてもいいの...?」
    でも、でも、...とりあえず、いいじゃない!「好きなバラ」が一番いいに決まってるし!
    では、ああたのお好きなバラは? 
    .....あ~...なんか~、やっぱピンクかな~、きれいなの....、病気しないやつ....、
    ....そんなんあるんじゃない?-状態で、バ組予備軍はとにかくバラを買いに行くのだ。
    おーるどとかもだんとか、ぶっしゅとかおばまとか(??)....んなことは、ええじゃないか!
    ここまで来ると、「どんなバラにする」よりも「とにかくバラを買う!」の方が優勢になるのが特徴だろう。そして、買ったことに満足するのだ!

  「なっとら~ん!!」というバラ愛好家の方々、ご立腹はごもっともですが、
  この「バラ道」への入り方も、ある意味一つのジャンルではないかと...
  「な~っとら~ん!!」....の声は、とりあえず無視します。

  • もう一つの道
    「分岐点」でバ組とは異なる、もう一つの道と言えば、
    それはもう、先ほどからお叱りを頂いております「バラ愛好家」サマ、への道だろう。
    バ組予備軍とは違い、バラを植えてみよう、と思った時点で、ある程度の下調べをし、バラに対する知識を蓄えておく方がおられるはずだ。
    もちろん、バ組予備軍でもどこからか「バラ愛好家」に華麗な転身を遂げる可能性もあるとは思うが、私が思う「バラ好きよ~組」は、先天的に「バラ好きよ~組」なのである。
    彼らは迷わず、まっしぐらにバ組の組員....ではなく一員になるのだ。
    ワタクシ、バ組どす!

この後、「バラ好きよ~組」はどのような変遷をたどっていくのだろうか...
長くなった~! 第一巻のおわり~っ、ということで!次回に続きます。

コメント

  • 第一巻面白かったです!

    こんにちは!またまた爆笑してしまいました!
    私「バ組」所属です・笑
    私のことレポしてるのか?と思うくらい当てはまることがいっぱい!!
    この後、どのような変遷をたどっていくのか続きが楽しみです!(自分のことを見ればわかる!?^^;)


  • こんばんわ! そうですか~、バ組ですか~!
    私自身がたどった「バラ道」なんですが、きっとこういう入り方をする人って多いのじゃないかと思うんです。その証拠に、今は私も「バラは大変でしょう?」と聞かれることが多いのですが、そう聞いている人のほとんどが、「大変だ」と言われたそうにしているんです。私が、「ぜんぜん!」と言うと、「でも、でも....」と抵抗するというか....
    この人、バ組予備軍だ~と思うんですよね。こういう人、多いです。
    これはもう、一つの「ジャンル」ではないかと....
    続きは、近々書きますね~!」 管理人より



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